ドラクエ10のさいほうには、「会心×2」というターンがあります。
この会心×2ターンにねらいぬいをした場合、単純に会心率が2倍になると思っていました。
ただ、ネット上には、「単純に会心率2倍」という説のほかに、「ねらいぬいの計算後の数値に、会心率をたすだけ」という説もあります。
「会心率をたすだけ」の説とは、たとえば、超さいほう針☆3の場合、以下の計算により会心率は41.4%になるということです。
4.6%(=針の基本会心率:3%+できのよさの補正:1%+職人スキル補正:0.6)×8(ねらいぬいの会心倍率)+4.6%(最後に会心率をたすだけ)
「単純に会心率2倍」の説だと、以下の計算により会心率は73.6%ですから、会心率の計算結果におおきな差があります。
4.6%(針の基本会心率:3%+できのよさの補正:1%+職人スキル補正:0.6)×8(ねらいぬいの会心倍率)×2(単純に2倍)
そこで、現在はどうなのか調べてみました。では、結果はどうだったのでしょうか?
調べた結果は、「単純に2倍」の説が正しいようです。
<実験の前提>
会心×2ターンにねらいぬいしたときの会心率の計算式は、「単純に会心率2倍」・「ねらいぬいの計算後の数値に、会心率をたすだけ」のいずれかしかないものとする。
会心×2ターンに、900回ねらいぬいをしたときの、会心数の実測値
超さいほう針☆3をつかって、900回ねらいぬいをしたところ、673回の会心がでました。この数値をつかって、どちらの説が正しいかしらべます。
900回ねらいぬいをした場合に、ぴったり実測値になる確率
1.エクセルでBINOM.DIST.RANGE関数をつかって計算
900回ねらいぬいをした場合に、ぴったり実測値になる確率は、「=BINOM.DIST.RANGE(試行回数・成功率・成功数)」で計算できます。
この実験の場合は、「=BINOM.DIST.RANGE(試行回数,4.6%×会心補正,会心数の実測値) 」と入力します。
※式の中の4.6%は、超さいほう針の通常ぬいの会心率(内訳は、針の会心率:3%+針のできのよさの補正:1%+職人スキルの補正:0.6%)です。
入力する数値は、以下です。
- 試行回数:900回
- 会心補正:8+4.6%(最後に会心率を足すだけ)または、8×2(単純に2倍)
- 会心数の実測値:673回
たとえば、仮に、会心率が単純に2倍の場合、会心×2ターンに900回ねらいぬいをしたときに673回ぴったりの会心が出る確率は、以下のように計算します。
=BINOM.DIST.RANGE(900,4.6%*8*2,673)
すると、「0.02212835」という計算結果になります。つまり、仮に、会心が単純に2倍の場合、会心×2ターンに900回ねらいぬいをしたときに会心が673回ぴったりでる確率は、約2.21%だということです。
2.各パターンで、673回会心が出る確率
最後に会心率をたすだけのパターンも計算して表にすると、以下のようになります。
針の種類 | 最後に会心率をたすだけ | 単純に2倍 |
---|---|---|
超☆3 | 0.00000000 | 0.02212835 |
実測値になる確率を、100%になるように変換
先ほどの数値では、数が小さすぎてわかりづらいので、全体で100%になるように変換します。
変換するには、まず、さきほどの2つの説の確率を合計します。合計すると、0.02212835になります。
つぎに、各倍率の確率を、さきほどの合計値:0.02212835でわって、パーセント(%)に変換します。
たとえば、単純に2倍の確率は、0.02212835÷0.02212835×100(%)で、100%になります。他の数値も計算すると、以下の表のようになります。
針の種類 | 最後に会心率をたすだけ | 単純に2倍 |
---|---|---|
超☆3 | 0.00% | 100.00% |
したがって、この前提条件(会心×2ターンにねらいぬいしたときの会心率の計算式は、「単純に会心率2倍」・「ねらいぬいの計算後の数値に、会心率がたされるだけ」のいずれかしかないものとする)の場合、単純に2倍である可能性が非常にたかいです。